
自分のことばかりに構っていられないのが
この時代の一番の不幸であり、
自分はさておき会ったこともない他人について
好きとか嫌いだとかどうしても言わなくては気がすまないのは
スマホやネットの依存ではなく、
本格的な自我の欠如という病気だと僕は思う。
僕をいつもとても哀しくさせるのは、
そうやって気まずくならないよう、
いつもその場しのぎの卑屈な笑顔を
仮面のように貼り付けたままになってしまった君たちの
その中身のどろどろした粘液のような汚物に
僕が何も気づいていないとほっとしている姿だ。