「ひとである。」

文学やゲームを愛する田舎の高校生である主人公は、青春や流行といったものとは無縁だと感じていた。しかし、思いもよらず人を好きになる。理由も分からず、突然の感情に戸惑うが、それは事故や病気のようなものと思う。ミジンコやゲームへの興味が消えて、人のことばかり考えるようになった自分を見つめ、青春や恋愛という言葉に憧れたことはないが、流行り病のように人を好きになったということを認識する。