
東京の木場にある東京都現代美術館が開館した1995年、
国内初として開かれた鉄の彫刻家、アンソニー・カロの大規模展に
京都から車ででかけた。
3日かけていろんな美術館に寄り道しながら下道を走っていった。
東京都現代美術館は最初の頃はウォーホル展とか
いい現代美術展をやってたんだけど、
金がかかりすぎるのと現代美術では客が来ないこともあって
次第に傾いていった感がある。
でもこの開館記念のアンソニー・カロ展はとてもよかった。
それまで名前も聞いたことなかったけど、
面白い形の鉄のオブジェがたくさん並んでる様子は、
現代美術にありがちな冷たい感じじゃなくて
どことなく温かみがあった。
美術館や図書館や映画館は
人がいなければいないほどいい。
仮に入館料を1000円から1万円にすればやっていけるのなら
それによって閑散とした美術館に僕は喜んで行くだろう。