「喫茶店、午前2時。」

96年はまだ朝までやっている喫茶店が駅前にも国道にもあった。
だから「そんな」気分の夜には、そこら中に逃げ込める場所があった。

僕は考え事をするのが好きで、
喫茶店で本を読むことはあんまりなかった。
ただずうっと考え事をしている。
いや、何も考えてなかったかもしれない。

ただ何かを思っている、
それだけだった。

黙っている先輩が何を考えているのか僕にはわからない。
先輩も僕の考えていることはわからない。

わかる必要は特になかった。
わかって欲しいことはもうわかっていたから。

でもタバコは必要だった。
この空間にはどうしても必要だったんだ。

そう思い出話を書いて気づいたが、
今は一つも実現できないことばかりだ。

午前2時、音楽も話し声も聞こえない古びた喫茶店で、
タバコを吸いながら二人して黙っている。

もう二度とそんな場面は僕の残りの人生に訪れない。

心が揺れたら 押してください

【翻訳用】AIによるこのマンガ・イラストの説明

カフェのテーブルに座る若者が、頭を手に乗せ、物憂げな表情をしている。左手には燃えるタバコを持ち、目の前には湯気の立つコーヒーカップが置かれている。明かりが彼の顔に暖かい光を当てており、周囲の静かな雰囲気が伝わってくる。部屋の薄暗いトーンとコーヒーの湯気が、リラックスしながら考え事をしている様子を強調している。全体的に穏やかで静かな時間を感じさせる光景だ。

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