
マキタもかなりクラスでは浮いていたと思うのだけれど、僕が実に小さい、つまり自己演出の一貫としてアウトローであるかのようにふるまっていたのに対して、何だかいつも大物の予感をさせて、一向に一人でいることに抵抗はないようだった。
でも男ってそんなもんかもしれない。
とてもかなわないな、と何度も何度も思ったし、実際にとてもかなわなかった。
マキタもかなりクラスでは浮いていたと思うのだけれど、僕が実に小さい、つまり自己演出の一貫としてアウトローであるかのようにふるまっていたのに対して、何だかいつも大物の予感をさせて、一向に一人でいることに抵抗はないようだった。
でも男ってそんなもんかもしれない。
とてもかなわないな、と何度も何度も思ったし、実際にとてもかなわなかった。
心が揺れたら 押してください
ある日、マキタが「つまんねーヤツ」と呟く。男の子は落ち込みつつベンチに座るが、自分の何がつまらないのか問いかける。すると、立ち上がってマキタに教えてほしいと訴える。別の場面では、女子生徒が友達に「あのね、はせやんはバカなの」と話す。友達は「ああそうさ、マキタは言うだって面白かったさ」と返す。全体で冗談交じりの日常の会話が描かれている。