「言えない頃」

僕がなぜ飽きもせずに時間を浪費して
絵なんぞを描いてるかと言えば、
「言葉で言おうとすると変になるから」
に尽きます。

なんかこう、まとまらないです。どれ一つとっても。
で、結局何が言いたいの?と毎回言われます。
僕にもわかりません、と答えます。
相手は怒ります。

◯◯とはなにか。

という疑問だけが無数に湧いてきて、
それに対する回答が一つも見つかりません。
見つからないというよりも、
そう決めてしまうことに恐怖がある。

決めてしまうことは簡単だ。
他の可能性を否定し、自分の中の疑問を隅っこに追いやればよい。
社会では往々にしてその決断の連続です。

とても間に合いません。

「お前はうまいこと言って女を食いたいだけだろう」
と言われたとします。
反論しようにも、既にそう思っている相手に一体何を言えばいいのか。
何のために反論したいのか。
結局自分の中に深く沈んでいきます。

仕事だと割り切れます。
自分語りの中では割り切れません。
病むことさえできない。

傷ついている顔をできずに
僕に自分を描かせることでしか自分を保てなかった君たち、
君たちは今、一体どこへ行ってしまったのでしょうか。

それとも今は、
そんな後ろめたい人たちのいない、とても幸せな世界なのでしょうか。

心が揺れたら 押してください

【翻訳用】AIによるこのマンガ・イラストの説明

美大生と思われる主人公は恋人関係になると描けなくなることに悩んでいる。ある日、裸のスケッチを頼む依頼が来るが、理由はその人が「自分を知りたい」からだという。その理由に何となく納得しつつも、自分は自信がなく、自虐や自傷に悩む。SNSの普及で自己表現が容易になったことで、「傷ついている」と言えるようになった人が増え、主人公も自己認識を深める。そこで同じように悩む人たちに優しくなろうと決心する。

  • URLをコピーしました!
コンテンツ