「デリカシー。」

雨の中、制服の学生二人が歩いている。一人は声をかけ、「風邪引いたらイヤやから傘持ってけ」と言い傘を差し出しているが、声が大きすぎたようだ。もう一人は顔を赤くし、恥ずかしさを感じている。本人は人前でそういうことを言われるのがイヤだと感じているらしい。彼は「悪気はなかった」と内心で謝罪し、許しを求めている。