「トオイヒビ:大王崎の夏合宿。」

三重県の端っこのそのまた端っこにある大王崎波切(なきり)で
毎年美術部の合宿がおこなわれた。

今は知らないが、当時は民宿も数少ない、
崖と海と空と廃屋しかない小さな漁村だった。

大した思い出も残っていないが、
セキグチがある時「UFOを見た!」と叫んでいたのを覚えている。
見たと言うんだから、UFOはいたんだと思う。
UFOくらいいなけりゃやってられないくらいの、退屈な合宿だった。

2008年にアニメ「とらドラ!」を観た時に、
同じような状況で、UFOがどうのこうのという話が出てきた。
セキグチもああいうことが言いたかったのかな。

多分違う。

夜、部員みんなで花火をした。
僕はずっと、砂浜のすみっこで線香花火をした。

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【翻訳用】AIによるこのマンガ・イラストの説明

空を背景に少女がキャンバスの前に立っているイラストだ。少女は白いシャツと黒いスカートを着用し、絵の具のパレットを手に持っている。彼女の髪は短く、風になびいている。背景には大きな白い雲が広がり、遠くには海や灯台が見える。絵を描くための静かで自然豊かな場所で、夏の清々しい日を感じさせる雰囲気だ。

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