
僕たちの高校の、一番人通りのない裏側に、
奇怪な形の巨大な木がありました。
僕はそれを「ラスボスの木」と呼んで、
人に見られたくない時の
待ち合せ場所によく使っていました。
授業中、小さな付箋に「ラスボス」と書いて
お互いの教科書に貼りつけたりね。
夕暮れ。
誰もいない校舎裏のラスボスの木の前で
一人ぼんやり立っているマキタは
勇者のようでもあり、
迷子のようでもありました。
僕たちの高校の、一番人通りのない裏側に、
奇怪な形の巨大な木がありました。
僕はそれを「ラスボスの木」と呼んで、
人に見られたくない時の
待ち合せ場所によく使っていました。
授業中、小さな付箋に「ラスボス」と書いて
お互いの教科書に貼りつけたりね。
夕暮れ。
誰もいない校舎裏のラスボスの木の前で
一人ぼんやり立っているマキタは
勇者のようでもあり、
迷子のようでもありました。
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少女が立っている。背景には大きな木と建物があり、木は濃い影を落としている。少女は手提げバッグを持ち、制服のような服装をしている。彼女の影も長く伸びており、どこか物静かな雰囲気を漂わせている。全体的にモノクロで描かれたシンプルなイラストだ。