

演出を加えずに、
1994年当時の大学生活を思い出すと、
何もキラキラしていない。
若いから何をやっても楽しいだろう、
なんて大人は言うけれど、
僕は一つも楽しくなかった。
電話も携帯もネットもパソコンも何もなかった。
ピアノしかなかった。
でも、だからずっと人を見ていた。
何もせず、人を見ていた。
演出を加えずに、
1994年当時の大学生活を思い出すと、
何もキラキラしていない。
若いから何をやっても楽しいだろう、
なんて大人は言うけれど、
僕は一つも楽しくなかった。
電話も携帯もネットもパソコンも何もなかった。
ピアノしかなかった。
でも、だからずっと人を見ていた。
何もせず、人を見ていた。
心が揺れたら 押してください
一人の男性が床に寝転び、「人間ってなんなんだろうな」と考えている。彼は昼を過ぎるまでだらだらして、日本美術史の授業をサボってしまったことを反省しているようだ。そんな彼の元に訪れた女性は彼の生活について軽く問い掛けるが、お互いにまともな答えを返さず、何かをするかと問われても「しない」と返答する。日常の一部を切り取った、退屈で無気力な時間の描写である。