

僕が何故「出来事から20年経過したものを描く」というルールを設定しているかと言えば、
失恋や出会いといった「感動」の直後は、自分を相対化することが出来ないからだ。
一方的な自分視点でしかものを見られないうちに形にしたものは、
最終的に自分を貶めることになることを僕はよく知っている。
■台風被害にあった頃のその料亭のニュース映像■
僕が何故「出来事から20年経過したものを描く」というルールを設定しているかと言えば、
失恋や出会いといった「感動」の直後は、自分を相対化することが出来ないからだ。
一方的な自分視点でしかものを見られないうちに形にしたものは、
最終的に自分を貶めることになることを僕はよく知っている。
■台風被害にあった頃のその料亭のニュース映像■
心が揺れたら 押してください
大学時代、主人公は琵琶湖畔の料亭に通った経験を描いている。貧乏学生が料亭に通う理由は、日本の美意識にハマったからだという。当時はその感動を誰にも話さなかった。「感動」を言葉にすることで薄れそうだったからだ。しかし、その料亭は数年前の台風で全壊してしまったというが、再建された様子である。不滅の美しさと一瞬の儚さが交錯する。