「6月には思い出が少ない。」

ある日、主人公は水田で田金魚を見つける。田んぼが水で満たされると、冬を越した卵から生物が動き出すが、特に珍しいものではない。ゲームや街の騒動には興味を示さず、ただ静かに過ごしている。塾へ行く友人とすれ違うが、特に会話はない。誰もいない神社の石段で、特に理由もなく嫌な気持ちが湧き上がってくることに気づく。静かで何もない時間の中に、なぜか小さな違和感を感じているのだ。