
「なんでいっつも後ろ歩くんや。」
と訊かれた時、僕は
「歩くの遅いし先頭は不安や。」
と答えた。
それも本音だ。
でも本音はもう一つある。
マキタを見ていたかったからだ。
もちろんそんなことは言えない。
言ってしまってもよかったけれど。
マキタは知っていた。
僕もマキタが知っていることを知っていた。
僕たちはその川辺を黙って歩いた。
「なんでいっつも後ろ歩くんや。」
と訊かれた時、僕は
「歩くの遅いし先頭は不安や。」
と答えた。
それも本音だ。
でも本音はもう一つある。
マキタを見ていたかったからだ。
もちろんそんなことは言えない。
言ってしまってもよかったけれど。
マキタは知っていた。
僕もマキタが知っていることを知っていた。
僕たちはその川辺を黙って歩いた。
心が揺れたら 押してください
赤い空の下を学校の制服を着た男女が歩いている。女の子は前を向いて歩いており、男の子は少し後ろを歩いている。女の子はリーダーシップを取っているかのように見え、男の子は考え事をしながら彼女についていっているようだ。背景には白い雲が浮かび、遠くに建物が見える。夕方の情景が、この二人の関係やそれぞれの心情を反映しているように感じられる。